SEOと文字数の関係
SEO対策を考える時に、1記事あたりの文字数はどのくらいが良いのでしょうか?
現時点での、SEOにおける上位表示と「文字数」の関係性について解説します。
よりアクティブな「提案力」が重視される時代へ
まず、結論から言いますと、
と言えます。
完全に文字数が関係なくなった!という訳ではなく、その方向に向かっている感じです。
ここで、一度調べて頂きたいのが「美味しいハンバーグ」というキーワードの検索結果です。
ざっと確認してみたところ、おもに次の4つの「提案」の方向性が示されています。
- 美味しいハンバーグを食べに行く
- 美味しいハンバーグを作る(レシピを教える)
- 美味しいハンバーグを作る(作り方のコツを教える)
- 美味しいハンバーグ(レトルト)を購入する
つまり、美味しいハンバーグという問いに対して、検索エンジンがいろいろな提案をしてくれます。
特徴としては、情報を与えるというよりは購買などのより能動的なアクションにつながる記事が上位を占めているのが分かります。
そして、この検索結果から推測されるのは、
傾向が顕著になってきたという事です。
これが、「SEOに文字数は関係ない」という傾向が強まってきた根拠になります。
「網羅性のある記事」にもSEOのメリットは残っている
実際に、検索結果などでSEOと文字数の関係を調べてみると、
という内容で解説されることが多いのも事実ですが、これは少し古いトレンドと言わざるを得ないです。
網羅性から専門性・権威性・ユーザー体験を重視
2018年の8月に行われたGoogleアルゴリズムのアップデートあたりから、もう網羅性は古いかも…と言われるようになってきました。
SEOは、網羅性重視から専門性・権威性・ユーザー体験を重視する時代になったと言えます。
網羅性の代わりに焦点が当たりだしたのが、権威性や専門性などの「E-A-T」と呼ばれるものです。
また、ユーザーがページにアクセスする事によって得た体験をさまざまな面から評価して、検索順位を決めていくシステムに変わりつつあります。
網羅性の評価の余地も残っている
こういった背景がありながら、検索ワードによっては網羅性の高いページが上位に来ているものもあります。
これは、2つの理由があると考えられます。
- ユーザーのニーズとのマッチングができていない領域においては、網羅性の高いページは便利
- そもそも網羅性の高い記事がその検索ワードのニーズと合致していた
ということです。
ユーザーの体験が少ないキーワードの場合
いくら検索エンジンが優秀になったからといっても、新しく出てきた検索ワードや非常に検索数の少ないワードに関しては、ユーザー体験の評価が十分に行われてない場合も考えられます。
そういった場合、権威性には欠けるがキーワードとマッチしたページよりも、権威性があって反応の良い網羅ページを上位表示する傾向があるように感じます。
網羅性と相性の良いキーワードの場合
また、検索ワードが「網羅性との相性がいい」という場合があります。
たとえば、「希望校 合格まで」などの検索ワードにおいては、希望校の選定から勉強法・受験当日の心構えまで一連の道のりを網羅的に記したページが好まれる傾向にあります。
網羅性にも一定の評価はあるが…
これらの2つの理由で、網羅性の高いページにはある程度のメリットがあり、今でも検索結果の1ページ目に上がっていることもあります。
ただ、美味しいハンバーグの例にもあったユーザーのニーズとマッチした提案を上位に詰め込むケースが主流になりつつあると感じています。
各キーワードごとに「ちょうどいい文字数」は変わる?
検索ワードによってちょうど良い感じの文字数というのは変わってくると言えます。
何度も例にしている美味しいハンバーグだと、それほどの文字数は期待されてないでしょう。
しかし、たとえば「エンジニア 未経験 独立」とか…
未経験なんだけど、今から勉強を始めて将来的にはエンジニアとして独立したい
というような検索ワードだとしたら、検索エンジンが返す答えは、かなりのボリュームにると思います。
各検索ワードごとにちょうどいい感じの文字数というのがあって、その辺りに着地させていくように心がけるのが、これからの時代に大切なのでは…と考えています。
【上位表示できる】最低の文字数ってある?
次は上位表示可能な文字数の下限、「最低文字数」についての話題になります。
最低文字数を見つけるのは難しい
さまざまなページの文字数を調べましたが、上位表示に必要な最低文字数を見つけるのは難しいようです。
実際にいろいろな検索をしてみて、上位のページの文字数がどのくらいかというのをチェックし続けるしかないと思います。
注意点としては、他と比較して少ない文字数で上位表示してるページには「特殊な事情がある」場合が多いという点。
たとえば、検索上位10位までの平均文字数が1万2千文字の検索結果において、1ページだけ2000文字程度で上位表示していたとしましょう。
いろいろなケースが考えられますが、以下のケースが多いです。
- 他のサイトにはない驚きのある記事
- 古くからあり、安定した人気を誇っている記事
- ドメインパワーが他のページと比較して高い
この3つのケースについて詳しく見ていきましょう。
驚きのある記事
1つめのケースは、他のサイトとはかなり違った視点で書かれていて、読んだ瞬間「えっ!?そうなの?」と驚くような記事です。
このケースは、そもそも「狙ってできるものではない妙技」と言えます。
安定した人気を誇っている記事
2つ目のケースとしては、比較的 競争の少ない検索ワードで「ず~っと上位にいる老舗のページ」です。
他に突出してパフォーマンスのいいページが現れてこなければ、少ない文字数でも上位に居座り続けるケースがあります。
こちらのケースも「新しく狙って作るのは難しい」と言えます。
ドメインパワーが高いページ
3つめのケースとしては、ドメインパワーが非常に高いケースです。
以前よりはその影響は薄れてきたとはいえ、ドメインパワーが強いドメイン配下の記事は少ない文字数でも上位表示できているのを見かけます。
ドメインパワーについては、地道に改善していくしかないでしょう。
最低文字数についての結論
このように少ない文字数で上位表示しているページに関しては、「今から新しくページを作るなら、その文字数では無理」という場合が多いので、やっぱり最低文字数というのは導き出しにくいということになります。
以下、有名な検索順位チェックツール「GRC」を活用して順位を確認すると良いでしょう。
【参考記事】~アクセスアップへの近道~ 『GRC』で記事の検索順位をチェック!
【実践編】記事を作成する時に文字数を意識する方法
では、次からは「実践編」として、実際にコンテンツを作っていく時に文字数に関してどのような意識を持っておけばいいのかについて、述べていきます。
検索ワードの意図から大まかな文字数を想定
まずは、先に述べた各検索ワードごとにちょうどいい感じの文字数があること、その文字数について大まかに意識します。
この時点では大まかでかまわないので、「この検索ワードはライトな感じだから3000文字もあれば十分かな…」とか「この検索ワードの悩みは深いので、しっかりとした2万文字の記事でも読んでくれそう」とかで大丈夫です。
検索上位ページの文字数も参考に
あと、一応参考程度に狙っている検索ワードで、すでに上位表示しているページの文字数もチェックしておきましょう。
上で想定した大まかな文字数と明らかに違いがあるなら、少し考え直した方がいいかもしれません。
検索上位ページの文字数は「少なくとも現時点ではこの文字数で上がっている」という実績値になりますので、ある程度の信頼性はある数値だと思います。
【精読率は大事】読まれていない部分はページの価値を大きく下げる
そして、実際のライティングに入っていくのですが…よく見かけるのが「文字数を増やすための(意味のない)文章を付け足す」というものです。
記事の執筆を外注化していると、この現象(文字数の水増し)は起こりがちです。あなたが意図していなくても、依頼を受けた人がしてしまう訳ですから注意が必要です。
とくに意味を持たない文章や不必要な繰り返しなどで水増しされた文章は、読者にも伝わります。
2万文字の記事を書いたとしても、精読率が低ければ当然のごとく評価は下がります。
逆に、よく読まれる3千文字の記事を6記事書いた方がずっと良い結果を生むということにもなります。
以上のことから、記事をアップした後も「書いた記事がしっかり読まれてるか」をチェックする必要性は高いと言えます。
SEOと文字数の関係 まとめ
では、最後に今回述べてきた事をまとめておきます。
- SEOにとって文字数は「関係ない」方向に向かいつつある
- 検索結果は「いろんな提案を盛り込む」形に進化しつつある
- 一時期トレンドだった「網羅性のある長い記事」は絶滅ではないが下火に…
- 各検索ワードごとに「ちょうどいい感じの文字数」は変わる
- 最低の文字数は「特例」などがあるので考えづらい
- 上位ページの文字数は「実績値」なので参考にはなる
- 読まれていない文字はページの価値を大きく下げるので注意
つまり、
この2点に注力すれば、新しいトレンドに沿った記事が書けるようになると思います。
あなたのSEO対策に、1つでも参考になったならうれしいです。
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